藍色の砂
『うん…。三回話しかけたけど、
返事ないから諦めた。』
『ごめん。考え事してた。』
『だろうね。ま、いいよ。送って
くれてありがと。また明日ね。』
軽く手を振る村上に
『おう』と手をあげた。
しばらくして、
『昊…!』と呼び止められる。
ボクの元へ走ってきて
村上はこう言った。
『私、昊の味方だからね?』
一瞬、訳の分からないボクは
キョトンとしてしまった。
『例え昊が、間違った道に行っても
…戻してあげるから。ずっと私、味方
だからね。』
あぁ、そうか。
村上にも気を使わせてんだな、
ボクは。
バレバレってことか。