突然やってきたお姫様
「竜太っ竜太!!」
「ん?何??」
子犬みたいに小走りに俺のとこにくる螢。
明るくて、こぼれるような笑みに、
また俺は安心した。
「これ見てーーーッッ!!!」
身長の差、30センチはあるだろう。
俺よりかなり低いから、
俺の顔をまともに見るのも大変そうだ。
そんな螢が、背伸びしてまで、俺の目線に
少しでも近づけようとしている。
純粋で、きれいな顔してるなー・・・・
「何それ?」
「げっ、竜太、知らないのっ?
新しくできたアイスクリーム屋さんだよ!!
今度皆で行こうよー!!」
そういいながら、その店が乗ってる雑誌を
俺の真ん前に見せてくる。
腕をぴんぴんに伸ばして・・・
お前、ほんとかわいいなっっ
ってか逆に近すぎてみえねぇし。
「ごめん螢、近すぎて何が何だかわかんね」
「あっごめん」
「で、それどこにあんの??」
「すぐ近くだよ。だから皆で・・・」