未遂探偵J
「…フッ…」

(この遊園地の真ん中にある時計塔!ここしかない!!)

ジョーは急いで時計塔へと向かった。

…ザッザッザッ…

(!!?)

「…鍵穴がズタズタだ…なるほど、この中なのは間違いなさそうだ。」

(…それにしても、大胆不敵な犯人だな…証拠を残したままにして…それに、監視カメラや関係者に爆弾設置がバレてるんじゃないのか?…それとも、それすらも掻い潜れる方法を駆使したとでもいうのか?…)

ドアを開け、中をゆっくりと覗きながら足を踏み入れると秒針の音がかすかにジョーの耳に入って来た。

「…ほぉ、見付けたみたいだな。さすが『未遂探偵』といったところか…」

「だね…客も関係者も誰1人として気付いてないみたいだし…まぁ悟られてるようじゃダメだけどね…」

犯人達はジョーの行動を楽しみながら見ていた。

「…へへっ、やぁっと見付けたぜ。」

…バタン…

ドアを閉めたジョーは音の鳴る方へ歩いた。

「…あと3時間…どうやらこれで遊園地の客達を救う事が出来そうだ…オレの解体レベルならこの程度の作りの爆弾なら5分で解体終了だ。…さすが未遂探偵ってカンジ…」

ジョーは慎重に解体を進めた…。

…カチッ、カチッ…

…カチッ、カチッ…

…カチッ…

……

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