未遂探偵J
起き上がった稲本にOKサインを出したジョーは隠れて一部始終を見ていた何者かに声を掛けた。

「…おーい、出てきなよ。殺し屋さん。」

「え??」

ジョーの呼び掛けに対し草むらから人が現れた。

「…分かっていたのか。」

「…当たり前だ。人の気配には人一倍気付くもんでね。」

「…へぇ、スゴイんだなぁアンタ…だがちょっと馬鹿みたいだな。殺し屋にネタを見せたりして…」

「!!…Jさん…」

稲本が申し訳なさそうにジョーに声を掛けた。

「…大丈夫。」

ジョーは稲本に応えた。

「…まぁ、不運だったという事で死んでくれや。…もちろん、体を撃たずに脳天を撃たせてもらうぜ…仕事なんでね…これが…」

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