未遂探偵J
ジョーは椅子に腰掛け一息ついた。そんなジョーに冴子は煎れたてのコーヒーを出した。

「…あっ、ありがとう…うん、美味い…」

「…ジョー…また過去を振り返ってしまってるの?」

「ん?…うん…まぁ、仕方ないかな…」

「…そうね…疼いちゃうもんね…未だに…」

「…あぁ…オレの心にやわな部分があるせいだろうがな…」

「…」

「…悪戯な雨だな」

(…この体の疼きは5年前まで話が逆上る…今も忘れられない過去の古傷の話だ…)

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