VIDE-ヴィデ-
episode:01
孤独な少年
「お、鬼山だぁあ!!!」
「逃げろー!!殺される!!!」
「……おい、大丈夫か、」
「ぅ…あ、う、うわぁぁあ!!!」
「………………」
俺の名前は鬼山龍二。
2週間後には高校の入学式を控えている15歳だ。
食料を切らしていたため、調達した帰り。何やらカツアゲまがいなことをしていた不良に、「オイ」と一声かければ。
怯えた顔をして去っていく不良と、被害者の中学生。
一体何なんだ、昼間から気分わりーな。
最近はこんなことばかりだ。
顔を見れば逃げられる、まるで化け物扱い。
金色に染めた短髪も、眉毛につけてるピアスも、別に相手の恐怖心を煽るためにやったわけではいのに。
誰もいないアパートのドアを捻る。
中からは何も聞こえず、ただ風が通るばかり。
俺は物心ついた頃から1人だった。
父親の顔も母親の顔も見たことは無いし、兄弟だっているのかも分からない。
このアパートだって誰名義なのかすら知らない。
なのに俺は何の障害もなく、小学校に入学し、中学校に上がって、受験を終え、また高校に入学しようとしている。
「逃げろー!!殺される!!!」
「……おい、大丈夫か、」
「ぅ…あ、う、うわぁぁあ!!!」
「………………」
俺の名前は鬼山龍二。
2週間後には高校の入学式を控えている15歳だ。
食料を切らしていたため、調達した帰り。何やらカツアゲまがいなことをしていた不良に、「オイ」と一声かければ。
怯えた顔をして去っていく不良と、被害者の中学生。
一体何なんだ、昼間から気分わりーな。
最近はこんなことばかりだ。
顔を見れば逃げられる、まるで化け物扱い。
金色に染めた短髪も、眉毛につけてるピアスも、別に相手の恐怖心を煽るためにやったわけではいのに。
誰もいないアパートのドアを捻る。
中からは何も聞こえず、ただ風が通るばかり。
俺は物心ついた頃から1人だった。
父親の顔も母親の顔も見たことは無いし、兄弟だっているのかも分からない。
このアパートだって誰名義なのかすら知らない。
なのに俺は何の障害もなく、小学校に入学し、中学校に上がって、受験を終え、また高校に入学しようとしている。