遊び人な彼に恋しました。


そう思っても、それから話すタイミングを逃しに逃して……


放課後になってしまった。



放課後は生徒会があるし……


春はさっさと部活行っちゃうし……


「はぁ―…」


廊下を歩きながら深いため息を吐いた


「生徒会……行きたくない。」


気分的にもだし……


何より、楢橋くんにも会いにくい……


「行きたくないって、サボりはダメだろ?」


「だよね―……って、えっ!?」


ハッとして後ろを振り向く


「な、楢橋くん!?」


「ほら、入るぞ」


「あっ、うん……」



いつの間にか生徒会の前まで来ていたあたしたち


中に入ろうと楢橋くんがドアに手をかけた瞬間



「ちょっと……ダメだって……」


女の人の声が中から聞こえ、楢橋くんが手を止めた



「はぁ―…、矢吹。生徒会室はただいま使用中みたいだ。」


「……は?」



使用中ってどういう意味よ……?


不思議に思いながら、ドアの隙間から中を覗き込んだ


< 103 / 339 >

この作品をシェア

pagetop