遊び人な彼に恋しました。


資料室はほこりっぽくて、そんな広くはない。


「じゃあまずは、必要な書類集めよう。」


「う、うん……」



何も聞かないんだ……


この前のこと……



「あっ、矢吹。そこの資料取って」


「あっ、うん。」



意外に高い位置にあるな―…


んん―…あとちょっと……



あとちょっ……



「っ!!さくらっ!危ないっ!!」



「えっ……」



グイッと腕を引かれ、そのまま楢橋くんの腕に包まれた……と同時に



――バサバサッ


資料が落ちる音がした



「はぁ―…危ないだろ。ちゃんと気をつけてやれよ……」



「う、うん……」



危機一髪にドキドキしてるのか……


それとも………




< 105 / 339 >

この作品をシェア

pagetop