遊び人な彼に恋しました。
向かったのは違う校舎の空き教室
俺はパンを、平田は弁当を食べる
「そういえば今日の授業でですね―……」
楽しそうに今日あったことを話す平田
そんな平田に適当に相づちを打つ俺。
「先輩は甘いの苦手ですか……?」
「ん?甘いモノ?」
「は、はい……」
「別に、大丈夫だよ。」
「ほ、本当ですか!?」
パアァと明るくなった表情
「じゃ、じゃあ、これ……」
そう言って差し出された、セロファンにラッピングされたお菓子
「俺に?」
「は、はいっ。マフィンなんですけど……昨日作ったので……」
「そっか、ありがと。食べていい?」
「は、はいっ!」
ラッピングのリボンを外し、マフィンを取り出す
一口、口に入れるとすぐに甘い味が伝わってきた
焼き具合も調度よく、美味しい……
「どうですか?」
不安そうに俺を覗き込む
「うん。旨いよ。サンキューな。」
「い///いえ///」
頬をほんのり赤く染める