遊び人な彼に恋しました。

｢ふふっ……嘘か……｣


悲しそうに笑い、さくらが視線を下げた



｢さく……ら｣



｢そうだよね。春にとっては“嘘”だって思うくらい、あり得ないことなんだよね……｣



｢っ……｣



｢ごめんね……｣



｢……え｣



ごめん……？



｢好きになって、ごめん……｣



っ……


｢友達なのに、好きになってごめん……｣



やめろ……



そんな目をするなよ……



いつもみたいに、明るい桜のような笑顔で笑えよ。



｢でも、もう友達には戻れない｣



ッッ……



何でかなんて、聞けない。



さくらの全てを知っているつもりでいた。



さくらが、俺の最高の友達だと思っていた……



でも、俺は……





――さくらのことを何もわかっていなかったんだ