遊び人な彼に恋しました。


―――――――――……



「送ってくれてありがと。」



結局、あの後家まで送ってもらったあたし


1人でも大丈夫と言いたいところだったけど、さっきのキスシーンと風邪のダブルパンチで頭のクラクラがハンパない……



「ん……。ってか、まだ両親帰って来てねぇのかよ?」



まだ電気も付いてない真っ暗のままの家を見て、楢橋くんがそう口を開いた



「あぁ―…今日、親家に居ないんだ」



「は?」



「お父さんは出張で、お母さんは夜勤。だからあたしだけなんだ……」



とにかく家に入って、今日は早く寝よう。



さすがにヤバくなってきた。


気分悪いし、頭痛い……



「楢橋くん、本当にありがとう。じゃあ、またあし…「俺が看病するよ」



「……は?」



い、今、なんと?



「両親居ねぇのに、ほっぽりだして帰れるわけねぇだろ?今日は俺が看病するから。」



はい!?だからなんで、そうなるの!?



「ほら、鍵」


「イヤイヤイヤ。」



そんな普通に“鍵”みたいに、言えるセリフじゃないでしょ!?



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