遊び人な彼に恋しました。
あぁ―…ダメだ。
今日は色々ありすぎて、頭が回らない。
もう寝よう。
寝てすべて忘れよう。
楢橋くんのキスも……
春のキスも……
次の日の朝はまだ完全には治ってなかった。
それどころか、熱がさらに上がっているような……
リビングに下りると、楢橋くんの姿はなかった。
よかった……
帰ったんだね……
ずっと家にいるのも、大変だっただろうし……
そう思いながら、テーブルを見ると、置かれている一枚の紙に気づいた
「……?」
“さくらへ。
生徒会の仕事に行ってくる。
ゆっくり休んでおけ”
綺麗な文字
右斜めに書く癖は、昔と変わらない……
あの、抱きしめる温かさも……昔と変わらない。
でも、あたしが本当に今求めている温かさは……
音色ちゃんのモノだ……