遊び人な彼に恋しました。


平田を家まで送り届け、俺も家に帰った



そして浮かぶのは、楢橋に抱きしめられていたさくらの姿



風邪のせいもあるが、弱々しく、悲しそうだった……


その潤んだ瞳が、頭から離れない……



まだツラいんだろうか……?


風邪は酷くなっていないだろうか……?



もしかして、1人で倒れてたりしたら……





「あぁ―っ!くそっ!」


やっぱり気になって仕方ない。



さくらのご両親は忙しく、家に居ないこともよくあった。



もしかして、今日もさくらが家で1人だったら……



そう思うとじっとしていられなかった。



上着を羽織って、家を飛び出した


外は日が完全に陰っていて、街灯がチラホラと付き始めていた




さくらの家は電気が付いてて、何故か少しホッとした


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