遊び人な彼に恋しました。


―――――――――……


「なぁなぁ、聞いたか?春」


「あ……。何をだよ。」



朝からピリピリしてしまい、拓海に強く当たってしまう


結局あの日はあのまま何も出来ず、家に帰った


休み中も、ずっとイライラしていた。



「何、イライラしてんだよ。」



「別に……ってか、何を聞いたんだよ……」



俺の席の向かい側に座っている拓海を見る


「さくらちゃんと楢橋、付き合ってるっている噂が流れてんだよ」


「……は?」


「あくまで噂だけどな。でも、楢橋がさくらちゃん家から朝帰りしたのを見てたヤツがいるみたいでさ……」


――朝帰り……



あいつはあのままさくらの家に泊まったのか?


泊まっただけだよな……?



何もなかったよな……?



考えれば考えるほど、黒いモヤモヤとしたものが、胸を支配していくような気がした……



< 141 / 339 >

この作品をシェア

pagetop