遊び人な彼に恋しました。
――♪〜♪♪
ポケットの中で震えた携帯
取り出すとディスプレイに[麻里絵]の文字
「出ないの?」
不思議そうに俺を覗き込んでくる
「あぁ―…別にいい。元カノだし」
2日前に別れた彼女
別にそんな好きじゃなかったし、振られても全くショックを受けなかった
それどころか「よく持ったな…」と感心するくらい。
あっちから「別れよう」って言ったクセに、今さら何の用なんだよ。
まぁ、どちらにしろ、俺は全然未練無いし電話を取る気もない。
――ブチッ
「なっ!電話くらい取ってあげなよっ!」
俺が携帯を切ったのが気にくわなかったのか、椅子から立ち上がり携帯を指差すさくら
「いいんだよ。取る気ないって言っただろ。」
「だからって切る必要ないでしょっ!!」
キャンキャン怒って犬みてぇ―…
「俺はさくらと一緒に居る方が大事だし。」
「っ……」
そんな時に彼女と……元カノと話すなんてあり得ない