遊び人な彼に恋しました。


――♪〜♪♪


ポケットの中で震えた携帯


取り出すとディスプレイに[麻里絵]の文字


「出ないの?」


不思議そうに俺を覗き込んでくる



「あぁ―…別にいい。元カノだし」



2日前に別れた彼女


別にそんな好きじゃなかったし、振られても全くショックを受けなかった



それどころか「よく持ったな…」と感心するくらい。


あっちから「別れよう」って言ったクセに、今さら何の用なんだよ。


まぁ、どちらにしろ、俺は全然未練無いし電話を取る気もない。


――ブチッ


「なっ!電話くらい取ってあげなよっ!」


俺が携帯を切ったのが気にくわなかったのか、椅子から立ち上がり携帯を指差すさくら


「いいんだよ。取る気ないって言っただろ。」


「だからって切る必要ないでしょっ!!」



キャンキャン怒って犬みてぇ―…


「俺はさくらと一緒に居る方が大事だし。」


「っ……」



そんな時に彼女と……元カノと話すなんてあり得ない


< 15 / 339 >

この作品をシェア

pagetop