遊び人な彼に恋しました。


―2年前…―


「おっ!矢吹!いいとこに居た!!」



放課後に突然担任に捕まり、無理やり押し付けられた仕事……



何が『いいところに居た』よ!!



図書委員を押し付けただけじゃないっ!!


今日はあたしたちのクラスが図書委員だったみたいで、でもその図書委員を決めとくのを忘れた担任。



それでたまたま帰ろうとしていたあたしを捕まえた……ってわけだ。



『今日だけだから…』という約束で。



ってか、放課後の図書室なんて誰もいないじゃないっ!!


暇だし、つまんないし!!



「担任のバカヤロ―っ!」



おもいっきりそう叫ぶと、心の中がスゥーとした。



「はぁ―…やっぱり叫ぶのは…「あのさ、ここ一応図書室なんだから静かにしたら?」



……え?



ふと声のする方を見たら、ドアを開けてそこに立っていた男子。



スラッとした長身に、黒ぶちのメガネ。



こ、この人って!!


「楢橋くんっ!?」



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