遊び人な彼に恋しました。


「あの―…お二人とも、今委員会中だって分かってる?」


「「え?」」



あっ、やばっ……


2人して大声を出していたあたしたちは、もちろん注目の的


「春もヤキモチはほどほどにしろよ」


「なっ///」


「へ?」



ヤキモチ!?


「ち、違いますから!!」


「はいはい。分かったから、2人とも黙って。話しが進まないから」



「「は、はい……」」



2人とも体を小さくしてうつ向いた。


それから委員会が終わるまで、あたしたちには微妙な空気が流れた






「はい。今日はここまで。明日はグラウンドの整備を軽くするから、体育着で来いよ。じゃあ、解散」


蒼依先輩のそんな言葉で委員会は終了した。


「さくら、帰るか」


「うん」


持ってきたファイルを取り、立ち上がった


「あっ、春。ちょっと来いよ」


そう言って春の肩に手を掛けた蒼依先輩


「は!?ちょっ、蒼依先輩っ!?」



ズルズルと引きずられていった春。


あ、あたしはどうすればいいんだ……?



「さくら先輩……」


「え……あっ」


名前の方を振り向くと、音色ちゃんがジッとあたしを見て立っていた



< 185 / 339 >

この作品をシェア

pagetop