遊び人な彼に恋しました。
「あれ?さくらちゃん、後輩をイジメちゃダメでしょ?」
「っ!蒼依先輩っ!!」
いつの間にかやって来て、そんなことを言いだす
「ってかイジメてなんかいませんからっ!!」
でも泣いちゃってるのは本当だし……
また動揺してしまう。
「あ、蒼依先輩、違うんです。」
そんなアタフタしたあたしに、音色ちゃんが袖で目元を拭きながらそう言った
「さくら先輩があたしに優しいから……」
「へっ!?」
「だから嬉しくなっちゃって……」
「音色ちゃん……」
あたしにニッコリと優しい笑顔を向けてくれた。
「さくら先輩……それと春先輩……」
え?
音色ちゃんの視線をたどり後ろを振り向くと、いつの間にかあたしの後ろに立っていた春
「これからもずっと仲良しのカップルでいてくださいね。」
心からの言葉に涙が出そうだった……
「あぁ―…、ありがとうな。平田」
「……こちらこそ、ありがとうございます」
こんな風にお礼なんて言えちゃう音色ちゃんは、きっと素敵な女の子だと改めて実感した……
あたしも、春に似合う素敵な女の子になれてるんだろうか……?