遊び人な彼に恋しました。

恋人とのkiss-春Side-



「春!やったな!!」


閉会式が終わり、嬉しそうに笑いながら、拓海が近づいてくる


「……」


「んだよ?さっきとテンション違いすぎじゃね?」


「うっせ……」


「は?何、機嫌悪くなってんだよ?」


機嫌だって悪くなるさ。


好きな女から応援してもらえなかったうえに、キスまで拒否られるんだから……


「さくらちゃんも優勝喜んでんじゃねぇの?朝から景品、景品って言ってたんだから」


「っ……。さくらは喜んでなんかねぇよ。」



「マジでどうしたんだよ?さっきまであんなにテンション上がってたのに。」



そう言ってくる拓海に背を向けて、教室に向かった


「春?」


「好きな女に触れたいのはおかしいか?」


「……は?」



好きだから触れたくなる。


キスだって、したくなる。



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