遊び人な彼に恋しました。


「えっと……座れば」


「あぁ―…」


向かい側のソファーに座った


「「あのっ」」


うわっ……ハモった……



「さくらから話せよ」


「いや、春から」


「いや、さくらから」


「春から話してっ!!」


「あ、あぁ―…」



強い口調に押され気味になる。


「あのさ……」


「うん……」


「さっきはごめんな。」


「……え?」


「突然キスしようとして。」



冷静に謝ることができ、少しホッとした。


「無理やりしても意味ないしな。」


ははっと笑いながら言った。


笑ったのは、この静かな空気に耐えられなかったから。


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