遊び人な彼に恋しました。
初デートがこんなところでさくらは本当に楽しいのか……?
もっとこう……遊園地とか、映画館とか……
そういうのを女子は求めると思ってたんだけど……
まぁ、実際に今まで付き合ってきた彼女もそういう所に行きたがったからな―…
「あれ?春先輩……?」
……ん?
後ろで聞こえた声に振り向く。
「あっ!!やっぱり春先輩だっ!!」
「良太!?」
スポーツバックを肩にかけ、ニコニコして立っていた俺の後輩。
「え!?何で春先輩が!?」
「そういうお前こそ、部活今からなのかよ?」
「いや、ちょっと用事で遅れて……って、先輩その人は……?」
少し恥ずかしそうにさくらを見ながら、首を傾げる。
「あ―…、俺の彼女?」
『彼女』を誰かに紹介したこともなかったから、ついテレがでてしまう。
『?』はその証拠。