遊び人な彼に恋しました。


「ん―…確かにさくらの料理は破滅的だね~」


「お姉ちゃん!!」


「頑固なうえに意地っ張りだしな」


「っ!和ちゃんまで!!」


ついソファーから立ち上がって大声を出すも、みんなは楽しく笑いあっている。


「まぁ、とにかく春くん。さくらをよろしくね」


「は、はい!!」


て、適当……

うちの家族はみんな適当人間だとは思ってたけど、ここまでとは……


でも……なんか春と家族みんなが仲良く話してるなんて嬉しい。


何より、もう春の笑顔がいつも通りで安心。


緊張が溶けたからかな……?


「あっ、そう言えばさくら」


「ん?」


お母さんが出してくれた紅茶に口を付けながら、和ちゃんに耳を傾ける。


「高校生の間は子供作るなよ」


「「ぶっ!!」」


隣に座っている春と共に、紅茶を吹き出した。


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