遊び人な彼に恋しました。


何度か部屋には入れたことあったけど、付き合ってからは初めて。


そのせいか、無駄にドキドキする。


「久しぶりに入ったけど、変わらないな」


「そう?あっ、そこにでも座ってよ」


ベット近くのカーペットが敷いてあるところを指差した。


「あ、あぁ―…」

ん?今、チラッと春がベットを見たような……?


気のせいかな?


あたしも隣に座り、ベットに凭れた。

この体制が一番楽。


「なっ!?隣座るのかよ!?」


「え?なんで?」


「い、いや、別に……」


変な春……


「はぁ―…それにしても緊張した――!!」


突然隣で叫んだ春に、肩がビクッと震えた。


「え?やっぱり緊張したの?」

「当たり前だろ!だから、助かったよ。リビングからここに移動させてくれて」


あっ、お母さんが言ってたのはこういうことだったのか……


「でもさくらのお父さんもイイ人でよかった。何より面白いし」


「あれは忘れて……」




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