遊び人な彼に恋しました。


「行かなくていいの……?」


「ん―いいんじゃね?他の奴らも行ってないし」


確かに……



みんなその場で顧問を見ている状態


「おい」


おずおずと顧問の後ろから出てきた女の子


うわっ……


「今日からバスケ部の新しいマネージャーになった、平田だ。」


「は、初めまして。平田音色[ひらたねいろ]です」


音色ちゃん……


名前に負けず劣らず、可愛い女の子だ……


ロングの黒髪が一つにまとめられていて、身長から全てが小さい



まさに“守ってやりたくなる女の子”という感じだ……



「可愛いな……」


……え



ボソッと呟いた春の声が、あたしの耳に異常に響いて聞こえた


“可愛い……”



そのセリフを春が女の子を見て言っているのは、初めて聞いたから



しかも言い方が、自然に呟くような言葉だったせいか、さらに胸をモヤモヤさせた


ボーッとただそのマネージャーを見つめる春


「は、春?」



ちょっと不安になりながら、春の名前を呼ぶ





< 27 / 339 >

この作品をシェア

pagetop