遊び人な彼に恋しました。


「す、すみません!」


急いで座り直した。


――ギロッ


「ふっ……」


俺が睨むのを他所に、口角をあげて笑った和樹さん。

っ!やっぱり苦手だっ!!


というより、嫌いだっ!!


それからみんなで合掌をして、夕食を食べ始めた。


「春くん、お酒はどうかな?」

もう先に飲んでいたさくらのお父さんが一生びんを持ちながら、お酒を進めてくる。


「お義父さん。春くんはまだ高校生ですよ」


「あっ、そうだったなぁ~」


完全にさくらのお父さんは酔ってる……


「そういえば春くん」


「はい?」


「さくらのどこを好きになったんだ?」


「ぶぅ―っ!!」


「あらあら」

味噌汁を口に入れた時のまさかの質問に、つい吹き出した。


そしてすぐにまたさくらのお母さんがティッシュを差し出してくる。


これ、もう今日だけで三回目……


「へぇ~それは俺も気になるなぁ―…。ぜひ教えてよ、春くん」


「っ!!」


和樹さんめ~~



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