遊び人な彼に恋しました。
「さくら、何か飲むか?」
「ん?じゃあ、オレンジ」
公園前の自動販売機前で立ち止まるあたしたち。
「さくらっていつもオレンジだよな。さすがに飽きない?」
「べ、別にいいでしょ」
奢ってくれたオレンジジュースを受け取り、冷たい缶を口元に持っていく。
「それに春だって、またメロンソーダじゃない」
自動販売機からメロンソーダの缶を取り出した春に、ボソッと呟く。
「ん?何か言った?」
「うぅん。何も♪」
「?」
危ない、危ない。
聞かれてたら機嫌が悪くなるところだった。
「そこのベンチに座るか」
「うん」
公園内のベンチを指差す春に、あたしは頷いて応じた。
「なんか楽しそう~」
遊具で遊んでいる子供たち。