遊び人な彼に恋しました。
クリクリした瞳に少し涙を溜めて、あたしを見るマネージャーの音色ちゃん
「あっ、すみません」
ハッとしたようにバケツをあたしから受け取った
「1人じゃ大変でしょ?あたしも手伝うよ。」
「そ、そんなっ!」
頬を少し赤らめて、首を横に振る
「いいよ。あたしも暇だからさ。」
これは本当のこと。
春と一緒に帰ると言っても、それまで何もすることないし……
「あ、あの」
「ん?」
バケツに水を溜めながら、振り替える
「ありがとうございますっ!」
パアッと明るい表情をあたしに向ける
可愛い―っ!!
屈託の無い、柔らかい笑顔に胸がキュンとした
「あ、あの、お名前聞いてもいいですか?」
あれ?そういえば言ってなかったんだ…
「矢吹さくらだよ。よろしくね」
「は、はいっ!あたしは…「音色ちゃんでしょ?さっき自己紹介の時に聞いてたよ」
「あっ//そうですよね///」
小動物みたいに、クリクリした目を動かす音色ちゃん
「あのっ、さくら先輩って呼んでもいいですか?」
「うん。いいよ」
可愛くて、素敵な女の子
そう思うけど、さっきの春の言葉が頭から離れない……