遊び人な彼に恋しました。
声にならない驚き。
「……きゃぁぁ!!」
――ドンッ
やっと出た言葉は、春を勢いよく押しながら出た悲鳴だった。
「っ゛!痛ぇ~」
あっ、ヤバっ……
勢いよく押された春は、ベンチから落ちて尻餅をついていた。
「さ~く~ら~」
「うわぁぁ!ごめんって―」
立ち上がってあたしの髪をぐしゃぐしゃとする春。
「お兄ちゃん!女の子をいじめちゃダメでしょ!!」
「ん―。違うよ?これはいじめてるんじゃないよ?」
「嘘だっ!だってお姉ちゃん、謝ってるもん!!」
女の子ナイス!!
「あぁ、そうだね。じゃあ―…」
な、なんか……イヤな予感……
――チュッ
……え?
頬を両手で挟まれ、そのまま春が唇を重ねた。
「ほら、これで仲直り♪」
「チューが仲直りなの?」
「そうだよ。お兄ちゃんとお姉ちゃんはこうやって仲直りするんだ」
っ!何を教えてるんだ!春っ!!