遊び人な彼に恋しました。
「大丈夫ってあんた、顔色真っ青だし……。やっぱり今日は帰…「矢吹」
「え……?」
「ちょっと話しがあるんだけど。いいか?」
そう言わなかったあたしの手を引く、サトシくん。
いつの間に……
ってことはやっぱり楢橋くんは帰ったの?
少しホッとしている自分がいる。
「突然ごめんな」
みんなの輪から離れた場所。
一体なんで……?
「大和のことなんだけど……」
「っ……」
「俺、知ってたんだ。お前らの関係……」
――ドクッ
「自分のことをあんまり話さない大和が、初めて俺に相談してきたんだよ。……好きなヤツがいるって」
「っ!!」
「相手は聞かなくても分かった。大和を見てればな……」
「あ、あたしとは限らない……」
正直、あたしじゃなければと願った。
だって、こんなに感情を掻き回されるのがイヤだったから……