遊び人な彼に恋しました。


――♪~♪~♪♪


カフェから出てすぐに鳴り出した携帯。


相手なんて見なくてもわかる。

この着信は一人だけだから……


――ピッ


「……もしもし」


『さくら?俺。』


「春……」


あたしの大好きな人。


『まだクラス会だよな?』


「あっ……もう終わったよ」


終わったなんて嘘だけど、気づいたらそう言っていた。


『意外に早く終わったんだな』


「……うん、まぁね」


『……さくら、今どこ?』


「え?今?カフェを出たばかりだけど……」


『じゃあそこで待ってて。迎えに行く』


「えっ!?いいよ!迎えなんて!」


『ダメだ。行くから待っとけ。……さくら何かあったんだろ?』


「……えっ」


『声でわかる。だから待っとけよ』


プツンと切られた電話……


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