遊び人な彼に恋しました。


「な、なんで……」


「サトシから怒られた…」


「……は?」


「だからここにいる」


掴めないキャラだとは思ってたけど……


ここまでとは……


「さくらにちゃんと気持ち伝えろって」


「……え」


――グイッ

っ!!


腕を掴まれ、そのまま強く抱きしめられた。


「ちょっ!離し…「好きだ」


「……っ」


「好きだ。さくら」


や、やめて……


「中学の時からずっと好きだった……。今だってずっと……」


やめてよっ……


「好きなんだっ……。さくら……」


「やめてっ!!」


楢橋くんの気持ちから……


言葉から逃げるかのように、両手で耳を塞いだ。



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