遊び人な彼に恋しました。
っ!!
あたしたちの後ろに、呆然と立ちすくんでいる春。
息を飲んだ音はあたしなのか……大和なのか……
2人の距離が近すぎて分からない……
「は…「何してるんだって聞いてんだよっ!!!」
「っ!!!」
怒鳴り声に足がすくむ。
「離せよ!!」
「きゃぁっ!!」
グイッと肩を掴まれ、そのまま後ろに引かれた。
「さくらは俺の彼女だ!勝手に触るんじゃねぇ!!」
「痛いっ……」
掴まれている肩がキリキリと痛む。
「来いっ!さくら!!」
腕を引かれ、歩き出した春。
「痛いよっ……春」
「……」
「痛…「うるさいっ!!」
――ビクッ
春の怒りが痛む腕から伝わってくる。