遊び人な彼に恋しました。


入学してから、ずっと友達だったからわかるんだ……


さくらが俺と楢橋に板ばさみにされて、迷っていることくらい……


「こんな気持ちのままじゃ、さくらは俺と付き合えないだろ?」


「っ……。そんなことない」


涙目になりながら、フルフルと首を横に振るさくらにズキッと心が痛んだ。



「あ、あたしが好きなのは春なの!春なんだよ!!」


まるで言い聞かせるみたいな言葉。


もういいよ……


さくら……


俺は、さくらが幸せならそれでいいんだ……



だからさ、さくら……


もう、素直になってもいいんだよ……?


「じゃあ、俺に今この場で抱かれる?」


「えっ……」


「俺のことが好きなら、証明してよ。」


「……は、春がそれで信じてくれるなら」



意地っ張りなさくら。


そっとベットに倒し、無言で服を剥ぎ取っていく。




頑固で、強がりで……


そして……


「っ―……」



泣き虫なんだよな。


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