遊び人な彼に恋しました。


―――――――――……


「さくら〜帰るぞ」


スポーツバックを肩にかけ、伸びをしながらそう言った春


「うん。」



すぐに駆け寄り、隣を歩く


「は―っ。疲れた〜。明日はサボろうかな―」


「バカ。レギュラーなんだから、ちゃんと練習しなさい」



帰り道を歩きながらの会話


何気ない会話が、あたしにとっては大切で大好き。


「そういえば体育祭の実行委員、春がするんでしょ?」



昼休みに瑞希から聞いた話し


「あぁ―…なんか頼まれた」



大丈夫なんだろうか……


こんなにヤル気のないヤツが実行委員って……



「そういえばさくらも明日の昼休み呼ばれてたよな?」


「あぁ―…まぁね」



「何かやらかしたのか?」


ニヤニヤ笑う春にイラッとくる



「あたしは春じゃないんだから。留学の話しでしょ。きっと」



「……は?」



「ほら、毎年学校から誰か1人、アメリカに留学してるでしょ?最近それに誘われ…「行くのかっ!!?」



切羽詰まったように肩を掴み、そう言った春に驚きで目を見開いてしまった



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