遊び人な彼に恋しました。
「春とちゃんと仲直りしなくていいの?」
「そ、それは……ちゃんと仲直りしたいけど。だけど春があたしと居るのがイヤならあたしは…「春の幸せを望むから、そばから離れるの?」
「っ……」
『離れる』
それは、あたしが春の横に居ないってこと。
考えただけでも、気がおかしくなるけど……
でも……
「……春が幸せになるなら」
「ふぅ―ん」
ストローに口を付けて、力なくそう言った瑞希。
「じゃあ、春に彼女が出来てもいいんだ」
「っ……」
息を飲み込んで、小さく頷いた。
「今までさくらが居た居場所が、他の女のモノになってもいいんだ」
「ん……」
「またさくらはその状況を見とくだけでいいんだ?」
「っ……」
「それでいいんだ?」
「っ!だってそうするしかないじゃん!!」
バンッとテーブルを叩いて立ち上がると、瑞希の瞳が少し大きく開いた。
「春の幸せを望むのはおかしいの!?好きな人に幸せになってほしいって思うのはおかしいの!?」
「さくら……」