遊び人な彼に恋しました。


「い、行かないよ……。あたしより優秀な人はいっぱいいるんだからさ…」



「だ、だよな……」



肩からゆっくりと春の手が離れた


びっ、ビックリした―っ!


突然あんな風にするなんて……



「にしても凄いよな、その留学。うちの学校が全額負担するんだろ?」


「みたいだね。」



って言っても、うちの学校、桜川学園は金持ちばかりだから。


留学しようと思えばいつでも行けるでしょ。



「他に誰か候補とかいるわけ?」



「ん〜。井之上[いのうえ]先輩らへんじゃない?」


「あぁ―じゃあ楢橋[ならはし]とかも候補なんじゃねぇ?」



「えっ……あっ、あぁ―…頭いいもんね」



つい言葉が途切れる


楢橋くんか………



「俺、井之上先輩もダメかも」


「はあ!?」



井之上先輩がダメだと!?



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