遊び人な彼に恋しました。


「言っとくけど井之上先輩はただの憧れだから。それに井之上先輩にはあんな素敵な彼女もいることだし。」


「あぁ―…、確かに。あんな美人から奪うなんて、さくらには到底無理だな」


そんなはっきり言わなくても……



わかってるつ―のっ!


「でもさくら、落ち込むなっ!きっと物好きもいるはずだからっ!」


「っ〜〜はる〜〜」


「ははっ。」



物好きって!!


物好きって何よっ!



隣で笑っている春をキリッと睨んで、その頭を叩こうとした瞬間……


「あれ?今日も遅かったんだね」



昨日同様、スーツを着た和ちゃんが立っていた


「和ちゃん!!」


あたしの小さな頃からの知り合い。


つまり幼なじみ。



「今からさくらん家行こうと思ってたんだ。」


「あっ、そうなの?」



笑うとエクボができる和ちゃんを見て、つられて笑ってしまう


「隣の人は……彼氏?」


「へっ///」


柄にもなく、照れてしまった




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