遊び人な彼に恋しました。
委員会-春Side-
「……って!えぇぇぇぇ!?」
昨日のことで朝から不機嫌な俺の耳に入ってきた、コントみたいな驚きの声
誰かなんてすぐに分かる。
いつもならすぐに駆け寄るんだろうけど、今日は動く気になれない。
チラッと廊下に目を向けると、必死に加賀を引き留めているさくらの姿が……
あいつ何かしたのか?
さくらの必死な止めにも全く応じず、加賀はさくらの頭を叩いて離れていった
明らかにさっきより元気を失ったさくらが、ゆっくりと隣の席に戻ってくる
「……なんかあった?」
そう聞かないといけないようなくらい、さくらの周りには暗いオーラが漂っている
「何かあったじゃないよ〜」
強気なさくらにしては珍しい、うるうる声
「何があったんだよ?」
もう一度問いかけると、そっと俺に視線を向けた
「生徒会副会長に選ばれちゃった……」
「……は?さくらが?」
「そう、あたしが」
コクリと首を縦に振り、眉を下げる
マジかよ……
さくらが生徒会副会長……
まぁ、確かにさくらの頭はハンパなくいい!
このお坊っちゃまお嬢様学校のメンバーにも、全然負けていない。