遊び人な彼に恋しました。
「…………」
「…………」
む、無言での作業って、意外にツラい……
いつも女と2人になったら、あっちが勝手に1人で話してたからな―…
元彼女たちを思い出しながら、しみじみと思う
……にしても、よく働くヤツ
小さな体で一生懸命掃除をしている平田。
ちょこまか動いて、本当に小動物みたいだ……
「あ、あの……」
「ん?」
ゆっくりと振り向いた平田に、少しビックリした
「あたし、何か変ですか……?」
「は?」
突然何を言い出すんだ?
「さ、さっきから、その、先輩、笑ってるから……」
あっ、俺笑ってた?
「あぁ、違う違う。なんか可愛いなぁ―と思って」
「え///」
……へ?
平田の頬が真っ赤に染まった
確かに俺が女に可愛いって言ったら、大半の女は頬を染める
でもこんなに純粋に頬を染めたのは、さくらとこいつくらいだ……
「か、からかわないでください……」
「わ、悪い……」
なんか平田って、さくらに似てる……
見た目とかじゃなくて、この純粋さが……
からかいがいがあって、表情が豊かで……
なんかさくらの妹を見てる気分だ。