遊び人な彼に恋しました。


ギュッとボールを握り、おもいっきり投げた


「……は?」



ただし、両手じゃなくて片手でだけどね。


だって両手じゃ、どう考えても届かないし。


あたしの投げたボールは勢い良く飛び、そのままシュートされた


よっしゃっ!!



心の中でガッツポーズ


「う…そだろ……」


「ふふっ。どんなもんよ」



気分いい〜〜


「何の命令しよっかな―」


「ちょ、ちょっと待てっ!さっきのは卑怯だろ!?片手でボールを投げるなんて!!」



「はあ?今さらそんなこと言わないでよ。春、別に片手で投げるなとは言ってないでしょ?」


「ゔっ……」


「ってことで、あたしの勝ちね―っ」


「わかったよ……。何でも命令聞いてやる」


ふふっ。



勝った♪勝った♪


春に勝った!!



「で?」


「え?」



「命令って何だよ。こうなったら何でも聞いてやるよ」


あっ…そうだった……



と言っても、何か命令したいことがあるわけでもないし……



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