遊び人な彼に恋しました。
ピーンと張りつめたような空気がリビング中に広がる
「何でダメなのか教えろ。俺が何でさくらちゃんのメルアドを知っちゃいけないのか。」
「そ、そんなの……さくらが俺の女友達…「だから?」
っ……
「お前の女友達であって、彼女ではないよな?」
「そ、それは……」
「じゃあお前に止める権利なんてなくねぇ?」
ない。確かにない……
だけど……
「兄貴、本気じゃないだろ?」
「……本気だって言ったら?」
――ドキッ
冷静で落ち着いた声
いつものチャラい兄貴からははっきり言って、信じられないくらい真剣な声……
本気だったら……止める必要はない……
ない、けど……
「俺が教えたくない」
勝手だって分かってるけど、教えたくないんだ……
それが特にさくらを好きだって言ってる男には……
「ぷっ……」
え……
「あははっ。嘘だよ、嘘。さくらちゃんは確かに可愛いけど、妹って感じだよな―」
「なっ、じゃ、じゃあ……」
俺はからかわれてたってことか!?