遊び人な彼に恋しました。


とにかくさくらのお姉さん、小百合[さゆり]さんと俺の兄貴とは比べ物にもならない……


さくらも将来小百合さんみたいに綺麗な女の人になっちゃうのかな―…


そしたら今以上に男に注目されて……


そのうち俺からも、離れていくのかな……


――ズキッ


「った……」



今日の俺はおかしすぎる……



いや、最近の俺が……だ。


さくらのことばかりが、頭から離れなくて……


さくらの一言に傷つく……



「マジ意味わかんねぇ―…」


それから必死に頭からさくらのことを消そうとしたけど……


消そうとすればするほど、さくらでいっぱいだった……


和ちゃんと仲良く話しているさくらが頭を埋め尽くした……



この気持ちを人は……“嫉妬”と呼ぶのだろうか…?


俺がさくらに嫉妬なんて……


でも、もし、もし……嫉妬だったら……今日の俺、最低じゃねぇ?


勝手に怒って当たって……


情けな……


明日ちゃんと朝イチで謝ろう……



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