遊び人な彼に恋しました。
「……は?」
当たり前のセリフが返ってきた
そりゃ―そうだよね……
女友達がこんなこと言ってきたんだもん……
「えっと……さくら?」
胸のドキドキで息が苦しい
「何かの冗談?」
――ズキッ
やっぱり冗談にしか思ってもらえない?
「本気なわけ……ないよな?」
っ……
ここで本気だと言う勇気があれば、あたしは春の特別になっていたのかな?
でも今のあたしには、そんなこと言えなくて……
「ほ、本気じゃないよ―。当たり前じゃん。ただ、春とだったら遊びでも付き合ってみたいな―なんて思ったりして。」
早口に自分が傷つかない言葉を並べた
遊びなんてイヤ……
春の女遊びの1人になるなんて、絶対イヤ……
でも……
「ごめん……さくら。その命令は聞けない……」
ずっと友達も……イヤ。
「さくらは大事な友達だし、大事なヤツだし……」
大事な友達……?
大事なヤツ……?
ねぇ、それだけ揃っていて彼女にはなれないの?