恋が降った日
《プロローグ》
 

 
 奇跡や運命なんて、本当にあるんだろうか。





窓の外を見ながら、あたしは考える。






さっきまで土砂降りだった雨粒が、小さくなっている事に、葉についた雫を見て気づく。





ドラマや本を読んで、『運命』や『奇跡』というものに憧れたりはするけれど、『どうせなぃから・・・』





と、どこか冷めた感情しかなかった。

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