ずっとあなたがいいやあ。
夢
『絶対戻ってくるからな!』
3歳のまだ幼くて、小さな私の手を
ぎゅっと強く握って真剣な目で
見つめる5つほど上の男の子。
私は泣きじゃくっていた。
『うっ…ひとりぼっちは…ひっく…
やだよおぉ…ぅうっ…』
『あや…』
男の子は小さな小さな私を
ぎゅっと温かく抱きしめてくれた。
『おにいちゃあぁん…っ』
私は自分の倍ある男の子の体に
必死にしがみついた。
大好きな近所のお兄ちゃんを
失う悲しさと、
ひとりぼっちになる不安でいっぱいで
幼い私はただ
泣くことしかできなかった。
『これはお別れじゃない!
俺は絶対あやのとこに戻る!
約束は守る!!!』
抱き締める手がぎゅっと強まる
『ぅ…はぃ…』
私は男の子を信じて力なく返事をした
そして私は泣きながら
男の子を見送った…。