「呼吸」the 2nd chapter, -halcyon-
「 あたし、何も忘れてないよ 」
―― 僕のことなんて忘れてしまっただろうか ――
「 あたし、全部覚えてるよ 」
―― 僕のことなど想ってもいないのだろうか ――
「 あたし、まだ貴方のことが、好きだよ…っ 」
―――2年という月日は、
まだ君に傷を負わせていた。
長いようで短い。
決して、忘れられるくらい、完全に癒えるくらい、長くは無い。