涙雨がやむまで
【朝7時】

私は目覚ましの音で起きる。
今日は遠足のバスの場所決めなので、いつもよりはやめに家をでる。
はやく出すぎたせいか制服をきた人など、1人もいない。
「はやくですぎっちゃったなあ。んふふっ♪」
私は軽くスキップをし鼻歌を歌う。

この時、私はこの後なにが起こるかなんて考えるはずもなかった。

それから10分ぐらいたってようやく学校に着いた。
「あ〜楽しみだなっ♪♪」
私はウキウキした気持ちで教室に入る。
案の定、誰もいない。
私は自分の席に座り、親友の奈々を待つことにした。
数分たったころ、5、6人ぐらいが教室に入ってきた。
そこに奈々がいるのを確認したので、私は席を立ちそのグループの元へと駆け付けた。
「おっはよ〜♪」
笑顔で叫ぶ私にみんな一瞬目をむけたものの、すぐそらした。

私の心の中に不安が生まれた。

「奈々?どうしたの?みんなも。」
私は奈々に問いかける。
すると奈々はなんにもなかったように、
「今日の遠足のバスの席どうする〜?」
と話始めた。
「ん〜、くじ引きで決めよっか」
そのグループ中の1人がくじ引きという提案をした。
私はまたさっきと同じように奈々に問いかけた。
「奈々。あのねバス…」
「あっれ〜?今なんか聞こえなかったぁ〜?」
奈々は私が話してる途中に大きな声で言った。
それに続けてその仲間も
「気のせい気のせい〜」
「ユーレイじゃね?アハハッ」
「まじぃ?怖い〜」
と…。
まるで私の存在がないというように。
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