不思議の国はいかが? ~Wondar Landへ       ようこそ!~
私は、急に恥ずかしくなって

思わず、ユキトさんから

顔を背けてしまった。

それを不思議に思ったのか

ユキトさんは

その行動の意味を訊ねてきた。

ユキト:「何故……

急に私から顔をお逸らしに

なるのですか?」

アリス:「……え?

あ、あの……何でと聞かれても

困るんだけど……。」

私が返答に困っていると

ユキトさんは私の顔を

急に両手で包み込みながら

私の顔はユキトさんの方へ

向き直されてしまった。

そのとても自然な動作に

私は一瞬、驚きながらも

ユキトさんに

見惚れてしまっていた。

アリス:「?――!?

あ………。

(ユキトさんの手って……

とっても温かい……。

……何だか

懐かしい感覚だわ……。)」

ユキト:「………。

……アリス。

……私のことを見て……。」

私は、いつの間にか

ユキトさんの声に

素直に従っていた……。

――‘初めて会った人’――

だというにも関わらず。
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