妄想彼氏

私は家に帰り、ベットの上でボーっとしていた。

学校帰りにも考えた言葉。

「彼氏…か」

みんなすごいなぁ。
どうやったら好きな人とか彼氏とかできるのかな…。

とりあえず妄想でつくってみる？

「ノート……あった」

妄想彼氏っと……。

コンコン

「利緒？帰ってきた？」

「水季？」

私が窓を開けると隣の窓から顔を出した水季がいた。

水季は私より2こ上で、私の幼なじみ。

「今そっち行ってい？」

「いいよ」

水季は自分の部屋の窓から私の部屋に来た。

「水季〜」

私は水季が部屋に入ってくると水季に抱き着いた。

そうすると水季も返してくれる。

「妄想彼氏？」

水季は私の机に置いてあるノートを見た。

「うん、みんな彼氏とかいるからさ、せめて妄想だけでもって感じ」

「…俺がいるじゃんか」

「え？」

「ううん何でもない」

「藤坂君の馬鹿なところも入れとこ」

私はノートのちょうど真ん中に書いた。

「藤坂？」

「うん、藤坂君本当馬鹿なんだよ、今日私なんか、かんせ…」

私は自分が言おうとした言葉にワンテンポ遅れて気付き、口を手で塞いだ。

（藤坂って誰だよ、なんかいらつく）

一方水季の方も色々と我慢しているようだ。