妄想彼氏
「あれ、藤坂君だよ」

「ちょっと行ってくる」


そう水季に言い残し私は階段を下り玄関向かった。

ガチャ…

私はドアを開けた。

「傘ありがとう」

私は藤坂君に優しく微笑んだ。

「いや、べつにいいよ」

…何でだろう
藤坂君は…私と話す時だけ口調が違うような気がする。

私にだけ、優しく接してくれる気がするのは、ただの思いこみかなぁ?

「そんなに見つめられると理性が持たないんだけど?」

「え?」

私が我に戻った時にはもう遅かった。

私は藤坂君に、


抱きしめられたのだ。

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